フェアトレードとは|エシカルとの違い と 2つの認証マークを解説!

 少し前から浸透してきた「フェアトレード」という言葉ですが、
具体的にどういうものか、エシカルとどのように違うのか
気になっている方も多いのではないでしょうか。

 「フェアトレード」とは、
開発途上国で生産された農作物や製品を
継続的に適正な価格で購入することで
弱い立場の生産者や労働者の生活水準を保証し、
自立を目指す「貿易のしくみ」のことを言います。

 フェアトレードとエシカルの違いや
フェアトレード認証マークについてもご紹介していきます。

次からのお買い物の一つの選択肢になると嬉しいです。
ぜひご覧ください▼

目次

フェアトレードとは

「フェアトレード」とは、英語で「fair-trade」
直訳すると「公平・公正な貿易」という意味の言葉です。

「フェアトレード」、つまり「公平・公正な貿易」とは、
開発途上国で生産された農作物や製品を
適正な価格で購入し、また継続的に購入することで
開発途上国で農作物や製品を生産している生産者や労働者の
労働環境や生活水準を保証し、自立を目指す貿易のしくみのことをいいます。

 その背景には、
生産者に不当な安さを求め、対価が正当に支払われていなかったり、
子どもが学校にも行けずに労働させられていたり、
生産性を上げるために必要以上に農薬が使われ、環境破壊が起こっていたり、
生産する人の健康に被害を及ぼしたりしています。

 これらを改善するためにも
フェアトレード認証を受けた製品を選んで購入することが
私たちにできる大切なアクションです。

フェアトレードとエシカルの違い

 フェアトレードと似たような概念で使われる言葉にエシカルという言葉あります。
エシカルについて詳しく知りたい方はこちら▼

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 では、フェアトレードとエシカルはどのような違いがあるのでしょうか。

 フェアトレードとは、「公平・公正な貿易」という意味ですが、
エシカルは「倫理的な」という意味です。

 エシカルに関しては、
フェアトレードのみならず、
オーガニックやヴィーガン、伝統技術、地産地消など
「人や社会、地域、環境などに優しいものやこと」という広い概念であることが言えます。

 すなわち、フェアトレードのものは
エシカルなもののひとつということになりますが、

 エシカルなものと言っても
必ずフェアトレードというわけではありません。

「フェアトレード→エシカル=〇」「エシカル→フェアトレード=△」

といったような関係性が成り立ちます。

フェアトレードの認証マークは?

 フェアトレードには、認証マークがあります。
認証マーク付きのものを購入することで、
第三者機関より一定の基準をクリアしたフェアトレード製品を購入することができます。

国際フェアトレード認証ラベル (The FAIRTRADE Marks)

 1988年にマックスハベラーという名前で始まり、2002年に各国の認証ラベルが統一されました。
世界的に最も認知されているフェアトレードの認証ラベルです。
種類は大きく分けて新旧合わせて5種類あります。
認証原料100%の製品に表示される国際フェアトレード認証ラベルはこちらです。

例)一般社団法人わかちあいプロジェクト カカオ55%フェアトレードチョコレート

 国際フェアトレード認証ラベルは、その原料が生産されてから、輸出入、加工、製造工程を経て「国際フェアトレード認証製品」として完成品となるまでの各工程で、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)が定めた国際フェアトレード基準が守られていることを証明するラベルです。またこのラベルは、農場から認証製品として出荷されるまで完全に追跡可能であり(物理的トレーサビリティの適用)、さらにコーヒーやバナナなど認証原料100%からなる製品に表示されます。

出典: Fairtrade Label Japan https://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/intl_license.php (2022/11/24)

 このほかにも矢印▶が付いているものは非認証原料を含む製品に使用され、
製品の全原料中、フェアトレード認証原料が最低20%以上含まれているとマークを表示できます。
パッケージの裏面にフェアトレード認証原料の割合が記載されています。

 また、マークの隣に「COTTON」と文字が書いてあるものは、
コットンがフェアトレード100%である場合に表示できます。

コットン以外の繊維を含む混合繊維製品の場合であっても
製品重量の50%以上がコットンからなり、
且つそのコットンがフェアトレード100%である場合は
表示することができます。

 さらに、黒い背景ではなく、白い背景のマークもありますが、
そちらは、マークの右側に書いてある原料名がフェアトレード認証原料の場合に
表示することができます。

 マークの付与は、「FLOCERT」という第三者専門機関によって独立して運営されています。

世界フェアトレード機関(WFTO)

WFTOは、フェアトレードを完全に実践する企業や団体に付与される認証ラベルです。

認証を受けると、全ての製品にWFTOのフェアトレード認証マークを付けることができます。

例)People Tree WFTOマーク

国際フェアトレード基準の原則

 国際フェアトレード基準には3つの基準があります。
3つの基準とは、「経済的基準」「社会的基準」「環境的基準」の3つです。

 それぞれの基準の中身は、

「経済的基準」
・フェアトレード最低価格保証
・フェアトレード・プレミアムの支払い
・長期的な取引の促進
・必要に応じた前払いの保証 など

「社会的基準」
・安全な労働環境
・民主的な運営
・差別の禁止
・児童労働・強制労働の禁止 など

「環境的基準」
・農薬・薬品の使用削減と適正使用
・有機栽培の奨励
・土壌・水源・生物多様性の保全
・遺伝子組み換え品の禁止 など

出典: Fairtrade Label Japan https://www.fairtrade-jp.org/about_fairtrade/intl_standard.php (2022/11/23)

 となっています。
生産地となる開発途上国の経済的な支援のイメージが強いですが、
社会的、環境的にもやさしいのがフェアトレードです。

フェアトレード対象商品

 代表的なフェアトレード対象商品はこちらです▼

  • コーヒー
  • バナナ
  • チョコ
  • ナッツ
  • アイスクリーム
  • 砂糖
  • 香辛料
  • ワイン
  • 切り花
  • コットン製品
  • サッカーボール など

現在では、3万以上の商品があります。

最後に

 最後までご覧いただきありがとうございます。
この記事を読んでフェアトレードについて理解が深まっていたら嬉しいです。

 次回のお買い物の際は、
ぜひフェアトレードマークを探して
楽しんでみてください!

ご意見などありましたらコメント欄にお待ちしております。

〈参考〉

※掲載している情報は、2022年11月24日時点のものです。

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