11月15日は「きものの日」古くて新しい?着物のエシカルについて調べました!

 本日、11月15日は「きものの日」です。
 一般社団法人 全日本きもの振興会が「きものの日」と制定し、提唱してきました。
 ちょうど七五三の日で、着物姿のかわいいお子様を神社等でお見掛けすることも多い時期ですよね。
 着物は日本の伝統的な民族衣装ですが、近年、七五三や成人式、卒業式など特定の日以外で見かけることは少なくなりました。
 普段の生活で着る機会も減ってしまいましたが、着物って実はとってもエシカルでサスティナブルなんです!
 昔からの日本人の知恵を、着物から一緒に学んでみませんか?

目次

エシカルポイント

1.製造工程での廃棄物削減

 着物を縫うときに端切れが出ないように作られる。

2.様々なものにアップサイクルできる

 着物をほどいて仕立て直したり、別の小物や洋服にリメイクすることができる。

3.長く着続けることができる

 流行に左右されず、体形が多少変化しても同じ着物を着続けることができる。

「きものの日」とは?

 11月15日を「きものの日」と制定した一般社団法人 全日本きもの振興会では、以下のように経緯が書かれていました。

 制定のきっかけは、昭和39年の東京オリンピックに、東京を訪れた世界各国の人々から、
「日本の民族衣裳は”きもの”だと思っていたが、きもの姿をほとんど見かけないのは何故か」
 との声が上がったことでした。
 それを受け、日本の民族衣裳である”きもの”のシンボルとなる日として、古来、旧暦の11月が収穫を終えて実りを感謝する月で、満月にあたる15日は吉日にあたる事から、氏神への感謝を兼ねて七五三のお詣りにきものを着て祝っていたことに因み、11月15日を「きものの日」と制定しました。

一般社団法人 全日本きもの振興会「きものの日特別サイト」より引用

そしてサイトに大きくこう書かれています。

11月15日はきものの日
~街をきもの姿でいっぱいに~

一般社団法人 全日本きもの振興会「きものの日特別サイト」より引用

 なかなか普段の暮らしの中で着ることがありませんが、着物をたくさん着られると素敵ですよね。

作る時に端切れが出ない 布を無駄にしない

 下の図を見てください。
 着物を仕立てる時に裁断する位置を表した図です。
 着物は反物と呼ばれる横幅40cmほどの布地を、直線で切って、縫い合わせて作られます。

 こちらは、洋服のTシャツの型紙を表した図です。
 洋服は着た時に動きやすいように、体を立体的に覆えるように作られています。

 着物と洋服の型紙の違いに、お気づきになりましたでしょうか?
 着物は直線に裁断するので端切れがあまり出ませんが、洋服はどうしても端切れが発生することがあります。

 着物は、洋服のように複雑な型紙を使いません。
 そのお陰で、作る時に端切れがあまり出ないため、製造工程での廃棄物が少ないというメリットがあります。

着物のアップサイクル 着物をほどくと再利用しやすい布になります。

 着物は縫い目をほどくと、長方形の使いやすい形になります。
 着物からアップサイクルしたい場合、どんな方法があるでしょうか?

①もう一度 着物に仕立て直す

 状態の良い着物でしたら、サイズを変えて仕立て直すこともできますし、色を染め直して新たなデザインに作り直すこともできます。
 もし、自分の母や祖母から受け継がれた着物がありましたら、自分のサイズに仕立て直すのも素敵ですね。

②小物や洋服にリメイクする

 着物からリメイクした商品はいろんなところで目にする機会が多いかと思います。
 バッグやポーチといった小物から、ワンピースやベストなど、様々なものにリメイクされています。

③綿素材は、掃除やおしめ(布おむつ)に利用する

 綿素材の浴衣から、ふきん、台拭き、雑巾などに再利用されることがあります。

 最近は紙おむつに押されて使われることは少なくなりましたが、浴衣をほどいておしめ(布おむつ)を作った、という話を聞いたことはありませんか?
 使い古した浴衣はやわらかく吸水性がよくて、おしめにもピッタリだったそうです。
 私自身も子育てで、浴衣で作られたおしめ(布おむつ)を何度か使いましたが、しっかり吸収してくれるし、赤ちゃんの肌にもやさしく、見た目にも浴衣の紺地の模様がおしゃれでお洗濯する時も楽しい気持ちになりました。

体形が変わっても大丈夫 多少サイズが変わっても着ることができます。

 お洋服は、体形が変わると、ズボンがブカブカになってしまったり、服のボタンが留められなくなったり、着られなくなることがありますよね💦
 その点、着物は帯で調節するので体のサイズが多少変わっても着ることができます。
 (もちろん限度はありますが…)
 体形が変わったからと言ってすぐに買い替える必要がなく、長く着続けることができます。

流行に左右されない 何年、何十年と着ることができます。

 お洋服は毎年流行があって、昨シーズンの服でも、今年着てみると少し違和感を感じることがあります。
 さて、着物はどうでしょうか?
 祖母や母が使っていた着物を成人式に着られた方の話を聞くことがあります。
 大正~昭和初期の着物が逆にレトロでおしゃれな「アンティーク着物」として人気もあります。
 着物にも多少の流行はありますが、オーソドックスな柄や色無地など、どんな時代でも受け入れられるデザインがあります。

でも、どんな時に着物を着てみたらいいのかな?

「自分の着物なんて持ってない」
「着物に興味はあるけど、どこで着たらいいんだろう?」
 そんなお悩みをお持ちの方におすすめしたいのは、旅行先などの観光地で着付けしてもらう「レンタル着物」です。
 京都、浅草、高山、金沢、伊勢など、昔ながらの街並みが美しい観光地では、着付けとレンタルがセットになったお店が多くあります。
 女子旅やデートにも、着物姿で思い出に残る旅にしてみてくださいね。

 今でこそ「エシカル」「サスティナブル」という言葉を使っていますが、実は着物には無駄なく長く大切に使うための知恵がいっぱい詰まっていました。
 なかなか普段の生活で着物を着る機会はありませんが、成人式や卒業式、結婚式に呼ばれた時など機会があったらぜひ着てみてください♡
 さらに興味がわいたら着付けを習うのもおすすめです~

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