エシカル×クリスマス|青森ねぷたのアップサイクルツリー【ネップ・アートツリー】

 今回は、オーガニックコットンコットンのパイオニアと言われる
一般社団法人 サーキュラーコットンファクトリー 代表の渡邊智惠子さん
にたまたまお会いした際に情報を頂き、
松坂屋名古屋店で2022年12月25日までライトアップされている
クリスマスツリーの点灯式に行ってきました!

 このクリスマスツリーはなんと、
「青森のねぷた祭りの山車」がアップサイクルされたものだそうです。
さらに、元々は「コットン100%の再生紙」から作った山車だそうです。

 この大きなプロジェクトの完成形が名古屋にあるということで
お近くの方はぜひ足を運んで、
エシカルの新たな一歩をご覧ください。

 五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)制作者の
福士裕朗さんともお話をしました。
ねぷたのアップサイクルツリー「ネップ・アートツリー」のストーリーを
ご紹介していきます。▼

目次

「ネップ・アートツリー」の3つのエシカルポイント

1.アップサイクル

 ねぷたをアップサイクルしたクリスマスツリーです。

2.伝統技術

 青森のねぷたは何百年と同じ技術で制作しています。

3.自然素材

 コットンを100%使用した再生紙を使用しています。

「ネップ・アートツリー」のプロジェクト概要

 「ネップ・アートツリー」は、
青森のねぷた祭りで大盛り上がりした山車をアップサイクルして作られた
クリスマスツリーです。

 青森のねぷたは3種類あるそうです。

  1. 青森市の青森ねぶた
  2. 桜が有名な弘前にある弘前ねぷた
  3. 青森と弘前の間にある五所川原の五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)

 この中でも、
今回ツリーにされたのは、
「五所川原立佞武多」だそうです。

 「五所川原立佞武多」は大きな山車が特徴で、
7階相当の20m超える大きさのものもあるそうです。

 今回ツリーになったのは、「牛若丸」というねぷたで、
7mほどの大きさになります。

 ねぷたは通常、お祭りが終わった後
解体され、焼かれたりして処分されます。

 しかし今回は、
「伝統をアートへ」というテーマのもと
解体した後にツリーにアップサイクルし、
ツリーとして展示されています。

 そもそもねぷたは、
針金と和紙で作られる伝統的な山車です。

 時代とともに材料は、竹ひごから針金へ
昔の和紙から雨にも強い障子紙のような和紙へ
中の明かりもロウソクから電球へ
と変化してきたそうです。

 ねぷたとツリーの制作に関わった福士さんは、
”これ以上ねぷたが変わることはないだろう”と考えていたそうですが、
今年になって”コットンを使った再生紙を使ってみないか”という話を提案され、
使ってみることにしたそうです。

写真:一番右 福士さん、右から二番目 渡邊さん

 福士さんは、
コットンで紙を作ることは想像はしていなかったそうですが、
「地球にやさしい素材で伝統的な山車を作らせていただきたい」と思い、
今まで使っていた山車の紙に近くなるように試行錯誤して
今年のねぷたを作り上げたそうです。

 デザインは、
原田さんというアップサイクルのデザイナーが
考えたそうです。

 また、このコットンの再生紙づくりに関わり
プロジェクトの発起人となったのが、
一般社団法人 サーキュラーコットンファクトリーの代表 渡邊さんです。

 渡邊さんは、以前からコットンの再生紙の開発に取り組んでいました。
理由は、繊維のごみが世界のゴミの14%もあるということを知り、
「これはなんとかしないといけないんじゃないか」と思ったからだそうです。

 渡邊さんは、30年以上もオーガニックコットンでビジネスをして来られた方で、
オーガニックコットンブランド「PRISTINE」を運営されています。

 渡邊さんは、日本では服が輸入されているがその半分は、
そのまま捨てられているという現状を知ったそうです。

 コットンは、和紙として非常として優秀な原料であったため、
「皆さんのお家にあるお洋服や縫製工場の端材を何とかするために
100%のコットンの和紙ができた」とお話されていました。

「ネップ・アートツリー」の製作で苦労した点

 初の取り組みであったため、苦労点もあったそうです。

 一番大変だったのは、
トラックで分解して持ってきているツリーを
当日4人で組み立てる作業だったそうです。

 また、ツリーを作るときは新しい紙ではなく、
既にろうや色が付いている紙なので
紙の扱い方が難しく、ツリーにするときは大変だったそうです。

「ネップ・アートツリー」の注目ポイント

 「牛若丸」のねぷたをアップサイクルしているので、
ツリーにその模様が反映されています。

 普段は近くであまり見ることができない細かな模様などを見ることができるので
色々な発見があります。

 例えば、ねぷた模様は、
何百年と続いている方法と同じように
ろうの液で縁取られて書かれていて、
鉛筆で下書きをしたところになぞられています。

 ろうでふちを書くことにより、
色が滲まず、色の塗分けができるそうです。

 この模様も、「牛若丸」すなわち
源義経というテーマにちなんだ模様だそうです。

模様を見つけてて楽しむのもいいですね。

 ツリーの土台のところは、
ねぷたの内側の骨組みだったところで、
普段はなかなか見られない部分です。
制作時のマークや釘跡もそのまま残されています。

 制作者の福士さんは、
「青森の熱いエネルギーをこれから寒くなる名古屋で感じてほしい」
とお話されていました。

 ツリーを見て、伝統的な青森のねぷた祭りを
見に行きたくなりました!

「ネップ・アートツリー」の場所

展示場所:松坂屋名古屋店 北館1階 北出入口 特設会場
展示時間:2022年11月26日(土)~12月25日(日)

〈参考〉

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