エシカルファッション|端切れが出ない服?BTWプロジェクトの取り組みとは

 今回は、可能性を広げるプロジェクト
「BTWプロジェクト」の取り組みをご紹介したいと思います。
「BTW」=「Bridge to the world」です。

 えしかるの森は、10月16日に「エシカル・ツキイチ・マルシェ」に出店させていただきました。
この時に「BTW プロジェクト」の皆様とお会いし、
その後、プロジェクトについてお話を伺いました。

 よろしければ最後までご覧ください▼

目次

5つのエシカルポイント

  1. ハンディキャップがあっても可能性を十分に発揮できる環境の提供
  2. 余剰生地の活用
  3. オーガニックコットンの使用(服、タグ、パンフレットなど)
  4. 端切れが出ないデザイン
  5. 企画から販売まで、一貫したエシカルなモノづくり

BTWプロジェクトの概要と目的

プロジェクトの立ち上がりは、2021年。
 プロジェクトの目的は、

「ハンディキャップを持った人でも、
自分の目標をもってそれを達成するために、
自分の持つ可能性を十分に発揮できる環境を
つくって活動していくこと」

だそうです。

 というのも、BTWプロジェクトの服のデザインをされているデザイナーの三浦さんは、
先天性四肢障がいで生まれつき片手が無く、
その中でこのBTWプロジェクトを立ち上げたそうです。

 三浦さんにその時の想いを聞きました。

三浦さん

元々、高校で3年間、服の勉強をしていましたが、
就職を機に服作りの夢を諦め、普通の仕事をしていました。

 仕事を辞め、
デザインがしたいという長年の想いを実現させるため動き始めたタイミングで、
偶然が重なり梅澤さんと出会いました。

 そして梅澤さんと共に、
自分の可能性を広げるための活動
「BTWプロジェクト」をスタートさせました。

 その後、鳥原さんがプロジェクトに加わり、
さらに活動の幅を広げ服作りをスタートすることができました。

 ハンディキャップを持つ方々は、特に情報が少なく
挑戦へのきっかけが少ないと思います。
また、新しいことに挑戦する機会を自分から取りに行くことが難しいと感じます。

 そういうきっかけや選択できる環境を作ることが、
このプロジェクトの目指していくところです。

写真左 鳥原さん、中央 三浦さん 、右 梅澤さん

BTWプロジェクトの活動

 BTWプロジェクトで作っている服は、
商社や企業で残っている生地を使用しているそうです。

 例えば、インドのオーガニックコットンを譲ってもらい、
それを縫製しているそうです。

 縫製は、
身体障がい者を中心とした団体の「名身連第一ワークス」の利用者さんが
一つ一つ手作業で縫製しているそうです。

  BTWプロジェクトの目的である、
「ハンディキャップを持った人でも、
自分の目標をもってそれを達成するために、
自分の持つ可能性を十分に発揮できる環境を
つくって活動していくこと」
が実現されているそうです。

 服作りは、
縫製しやすいデザインで設計されており、
誰でも作りやすいようにしているそうです。

 具体的には、残布の最小限に抑えられたデザインで、
ほぼ真っすぐに縫うことで完成するそうです。

端切れが出ない服!?

 「エシカル・ツキイチ・マルシェ」で服を拝見しましたが、
その中でも私が驚いたのは、端切れが出ない服です。

 どういうことかというと、
企画、デザイン段階から「切って、着る」だけの服を作られており、
予め生地に柄やミシン目が付いているという服です。

 文字通り、写真のようにハサミで”切るだけ”で
服が完成され腕を通すことができます。

 生地が無駄にならないよう
様々な服のデザインをうまく組み合わせ、
1.5mほどの生地から
「ワンピース、Tシャツ、バッグ、ベルト」
ができる設計になっているそうです。

BTWプロジェクト、その他の活動

 下の写真の服は、
サンプルで使った残った生地を使い、
生地に合わせたデザインのブラウスだそうです。

 インドの遊牧民ラバリ族の男性が着ていた服から
デザインのヒントを得たそうです。
 そのため、ユニセックスで誰でも着られる服になっているそうです。

 他にも、デッドストック生地を用いたロングワンピースなどもあるそうです。

BTWプロジェクトの課題と今後について

BTWプロジェクトの課題についても、お話を聞きました。

三浦さん

 BTWプロジェクトで縫製していただいている方々は、
まだまだ服の縫製はプロではないため、
実践しながら技術を高めている段階です。

 ハンディキャップを持った方々が、
プロの技術を身に着けることはさらに難しいことですが、
学びながら商品を生み出していくことに
希望を持って取り組んでいます。

 また、製作に関わった人々が
適正な賃金を受け取れるように価格を設定しているため、
1着が決して安いものではありません。

 しかし、デザインを気に入って購入していただき、
その背景にハンデキャップを持つ方々による縫製や
行き場のない生地が生かされる服作り
というストーリーがあることを知ってもらえるように、
今後も取り組んでいきたいと思います。

 日本にあるハンディキャップを持つ方々との壁を、
製品を通して少しでもフラットにしていきたいです。

とお話されていました。

最後にBTWプロジェクトからのメッセージ

 これからも私たちは、あらゆる可能性を広げていくため、
想いを込めて作られたけど、様々な事情で残ってしまった生地を使い、
誰もが楽に着られる服をデザインしていきます。
 そして、それが作る人の社会進出の喜びにもなり、
着る人もつくる人も幸せになれるような服作りをしていきたいと思っています。

BTWプロジェクト 三浦さん、梅澤さん、鳥原さんより

プロジェクトのお話をされるときに、
キラキラと楽しそうにお話されるのが印象的でした。
この度はお話をする機会を頂き、ありがとうございました!

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