愛知県岡崎市で江戸時代から続く伝統製法で八丁味噌を作っている「まるや八丁味噌」さんを訪ねました。
創業は延元2年(1337年)の老舗で、伝統製法で八丁味噌を作っているのは「まるや八丁味噌」を含めて日本でたった2軒だけです。
このページでは、まるや八丁味噌さんで作られる八丁味噌の「素材・製造」を掲載しています。
動画で書ききれなかった情報を記事に丁寧に掲載しています。
ぜひ最後までご覧ください。
まるや八丁味噌 一生動画「素材・製造」
「素材・製造」というモノの一生が見られるものを「一生動画」と呼んでいます。
他では見られない、想いの詰まった「商品の一生」をぜひご覧ください。
エシカルポイント
1.伝統技法
地域に根差す伝統技法を使うことで地域の活性化につながります。
2.地産地消
地元の天然井戸水、地元で作られた大豆を使ったお味噌も作っています。
3.有機栽培大豆の使用
有機栽培された大豆を使ったお味噌も作っています。
有機栽培を選ぶことで、栽培時の農薬による環境への影響などを減らすことができます。
[オーガニックとは?こちらのページで解説!]
まるや八丁味噌 の 八丁味噌
三河産大豆100%使用 八丁味噌 ¥598(税込) ※2023年1月現在
※有機JAS認証大豆を使った八丁味噌や、八丁味噌と米味噌を合わせた「赤だし」、八丁味噌を使った味噌だれなどの加工品もあります。
まるや八丁味噌 の ストーリー
Q.八丁味噌を造る材料は何ですか?
A.八丁味噌の材料は、大豆、水、塩だけです。
大豆
愛知県三河地方で栽培された丸くて粒の大きな大豆を使っています。
※一部商品では、有機栽培された大豆や、輸入大豆を使ったものもあります。
水
1年に1桶だけ、岡崎市内の酒蔵「柴田酒造場」で使われている井戸水「神水」を使った八丁味噌も仕込んでいます。
※普段作っている八丁味噌では神水は使用しておりません。
[柴田酒造場の一生動画はこちらです]
Q.八丁味噌はどうやって作られていますか?
①浸漬(水に漬ける)&蒸煮(大豆を蒸す)
大豆を水に漬けて戻し、蒸します。
蒸しあがった大豆は赤褐色になります。
②大豆麹
蒸した大豆をつぶして、拳くらいの大きさに丸めます。
麹菌をまぶして、麹室で4日間かけて大豆麹を作ります。
これが完成した大豆麹です。
③仕込み
直径2メートル、高さ2メートルの杉の木桶に味噌を仕込みます。
木桶の中に入り、職人が手作業で表面をならして踏み固めます。
この時、空気が入ってしまうと熟成中に雑菌が繁殖してしまうため、何度も踏み固めて空気を抜きます。
木桶いっぱいに味噌が入ったら表面に麻布を敷きます。
④石積み
職人が1つ1つ石を積みます。
石の重さは1つ40~60kgほどあります。
熟練の職人でもすべての石を積み上げるのに3時間を要します。
石の角度が違うと、積み上げた時にバランスが崩れてしまいます。
小さな石を下に入れて微調整していきます。
中にも石を入れて、1段ずつ積み上げていきます。
⑤熟成
一番上に載せた石は「まんじゅう石」と呼ばれ、円すいの頂点でバランスを取ります。
石積みができる職人になるまで10年かかると言われています。
全部で約200本の木桶があり、この蔵の中で2年(二夏二冬)以上熟成させます。
木桶の中は温度変化が少ないため、一定の温度で熟成させることができます。
⑥掘り出し
2年熟成させた味噌は、職人が木桶の中に入って手作業で掘り出します。
Q.なぜ味噌の上に石を積むのですか?
A.八丁味噌は水分がとても少ない味噌なので、木桶の中で熟成しているうちに水分が下の方へ下がってしまいます。
もしも蓋のような形の重石を載せると、水分バランスが変わった場合斜めにずれてしまう可能性があります。
石を使うことで「面」ではなく「点」で接地してバランスを取ることができます。
味噌の中の水分バランスが変わったとしても、石同士がバランスを保って上から均等に圧力をかけ続けることができます。
Q.廃棄するところはありますか?
2年以上熟成した味噌の表面の硬い部分は、牛や豚の飼料として利用しています。
八丁味噌づくりにおいて廃棄するところはありません。
Q.どんなお味噌を造っていますか?
A.八丁味噌には地元三河産大豆を100%使用した物や、
有機栽培された大豆を使った物などがあります。
普段使いしやすい八丁味噌と米味噌を合わせた「赤だし」、
八丁味噌を使った味噌だれなどの加工品もあります。
まるや八丁味噌 一生動画「素材・製造」
「素材・製造」というモノの一生が見られるものを「一生動画」と呼んでいます。
他では見られない、想いの詰まった「商品の一生」をぜひご覧ください。
歴史的に有名な八丁味噌が作られるまでを間近に見させていただいて感激でした。あんなに重たい石を職人さんは軽々と積んでいるように見えました。(実際はとても重たいと思いますが…)
伝統製法を守って作り続けているだけでなく、地産地消や有機栽培大豆を用いたり、エシカルな取り組みもされていました!
ヴィーガンやマクロビ食としても八丁味噌は世界中で愛されていることを知り、地元出身の身としては誇らしい気持ちになりました。
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