オーガニックとは|「有機」「無農薬」との違いやエシカルな理由とは?

 「オーガニック」ってよく聞くけど、いまいちよく分からない。
有機栽培とか無農薬野菜とか聞くけど、
健康に良さそうというイメージしかなく、何となくとっつきにくい…など。

 今回は、「オーガニック」や「有機栽培」の意味や
それと類語である「無農薬」との違いなども解説していきます。
また、なぜ「オーガニック」がエシカルな選択なのかなどについても解説してきます。

 この記事を読むことで分かること▼

目次

「オーガニック」と「有機栽培」の意味

 まず「オーガニック」とは、「有機の」という意味です。
すなわち「オーガニック」と「有機栽培」は、同じ意味で使われます。

 では、具体的に「オーガニック」とはどういうことかというと、
一般的に「農薬や化学肥料などの化学的な物質を使用しない栽培方法や飼育方法
また、そのように育てられた農産物」のことを指します。

 オーガニックについては、農林水産省が定める「有機」表示の基準や
各国、各認証機関が定める基準、
農産物、加工食品、畜産物、飼料、藻類によっても基準が異なる場合があります。

 例えば、厚生労働省が定める有機農産物の日本農林規格の目的 第2条には、

(1) 農業の自然循環機能の維持増進を図るため、化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避け
ることを基本として、土壌の性質に由来する農地の生産力(きのこ類の生産にあっては農林産物
に由来する生産力、スプラウト類の生産にあっては種子に由来する生産力を含む。)を発揮させ
るとともに、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した栽培管理方法を採用したほ
場において生産すること。

(2) 採取場(自生している農産物を採取する場所をいう。以下同じ。)において、採取場の生態
系の維持に支障を生じない方法により採取すること。

出典:農林水産省 有機農産物の日本農林規格 yuuki-55.pdf (maff.go.jp)

と書かれています。

「オーガニック」と「無農薬」の違いについて

 「オーガニック」は上述の通り、国の定めた基準があります。
また、第三者機関が審査を行い認証を受けたものは
「オーガニック」または「有機」と表示することが可能となります。

 一方で、「無農薬」には明確な基準がなく、
第三者機関が審査を行っているものではありません。
したがって、人によって捉え方が異なり
「無農薬」と表示するのは禁止になっています。

 例えば、「無農薬」と言っているものの中には、
昨年まで化学肥料・農薬を使っていたが今年は使っていないなど、
土壌に農薬が残ったまま栽培したものであっても、
「無農薬」としている場合もあります。

 「オーガニック」と「無農薬」の違いを理解した上で、
選択することが大切だということが分かります。

「オーガニック」がなぜエシカルに繋がるのか、そのメリットについて

 「オーガニック」を選択するということは、
化学的に合成された肥料及び農薬の使用を避けるということになるため、
生産者の健康を守ることに繋がります。

 これはどういうことかというと、
生産者が化学合成された農薬に曝露してしまうと
生産者の健康が害されてしまいます。

 したがって、オーガニックを選ぶことで生産者の健康を守ることに繋がります。

 また、土壌汚染や水質汚濁などの環境負荷を低減することができます。

 これはどういうことかというと、
化学合成された農薬を使用した場合、
土壌に存在する微生物などが自然に農薬を分解できないため、
農薬は地中に残存し続けます。

 また、それらが雨などで川に流され、海にも排出されてしまいます。
化学合成農薬を使用することは、生物多様性を脅かしてしまうなど、環境負荷が大きいです。

 したがって、オーガニックを選択することにより、環境負荷を低減することができます。

 さらに最終的には、自分自身の口に入るものや身に着けるものですので、
化学肥料や化学農薬が使われていないということで、
自分自身の健康に対する安心感にも繋がります。

 これらの理由により、「オーガニック」は「エシカル」だと言われています。

オーガニックの選び方・知っておきたい認証マーク3つについて

「オーガニック」と認証を受けたものは、
日本では「有機JASマーク」を付けることができます。

「有機JASマーク」

 この「有機JASマーク」は、
農林水産省の定める基準に乗っ取り第三者機関が審査をしているため、
「オーガニック商品」を選択する時の一つの基準になります。

出典:農林水産省 有機食品の検査認証制度:農林水産省 (maff.go.jp)

「GOTS 認証」

 また、食品・衣服・化粧品によって様々なマークがあります。

 オーガニックコットンを使った衣服には、
「GOTS 認証」という認証マークがあります。

出典:オーガニックテキスタイル世界基準団体サイト GOTS the leading organic textile standard – GOTS (global-standard.org)

「エコサート」

 また、有機酒類・有機JAS認証対象外の加工食品などには、
「エコサート」という認証マークもあります。

出典:エコサート・ジャパン公式サイト 有機酒類、有機ワイン、有機日本酒、有機酒、有機ハチミツ、養蜂 (ecocert.com)

 「オーガニック」に関連するマークが付いているということは
一定の基準を満たした商品であることが分かるので、
お買い物の際に少し気にして見つけていくのも意外と楽しいです!

最後に

 この記事を読んで「オーガニック」について知っていただけたら嬉しいです。
疑問が解消されなかった、
またはその他のご意見をお持ちの場合は、
下のコメント欄よりコメントをください!
お待ちしております。

<参考>

一般社団法人 日本サステナブル・ラベル協会 (jsl.life)
GOTS the leading organic textile standard – GOTS (global-standard.org)
Ecocert | サステイナブルな世界に向けて行動する
有機食品の検査認証制度:農林水産省 (maff.go.jp)
農薬汚染、世界の農地の3分の1に「高い危険性」 豪研究 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News
農薬の使用に伴う事故及び被害の発生状況について:農林水産省 (maff.go.jp)

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