最近よく耳にするようになった「エシカル」という言葉。
気になるけど、正直ピンと来ない方も多いのではないでしょうか。
このページでは、一般的に言われている「エシカル」という言葉の意味と
「エシカル」に似た言葉である「SDGs」や「サステナブル」との違いを解説していきます。
エシカルとは?
「エシカル」とは、英語で「ethical」、
直訳すると「倫理的な」という意味の言葉です。
「倫理的な」という意味を聞いても、いまいちピンと来ませんが、
「エシカル」という形容詞が使われる言葉に、「エシカル消費」があります。
「エシカル消費」=「倫理的な消費」となります。
※画像はイメージです。
つまり、エシカル消費とは、
「安いから」「お得だから」という基準だけで選ぶのではなく、
「人や社会、地域、環境などにも優しいモノであるか」という視点を持ってモノを選ぶ、
消費行動やライフスタイルのことを指します。
「エシカル消費」の具体的な事例をご紹介
では、「エシカル消費」とは、具体的にどのような消費行動なのでしょうか。
人や社会、地域、環境それぞれの分野におけるエシカル消費の具体的な事例をご紹介します。
人や社会に優しい消費
- フェアトレード認証マークが付いた商品を購入する。
- 売上金の一部が寄付につながる商品を購入する。
- 障がい者支援につながる商品を購入する。 など…
なぜ、人や社会に優しい消費が必要?
私たちの身の回りにある食べ物や服、物は、
原材料の生産から製造、流通、販売までたくさんの人が関わっています。
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特に、安く大量に作られている衣服やコーヒー、チョコレートなどは、
原材料の多くを発展途上国から”安く”仕入れていることがあります。
私たちが、それらを”安く”手に取ることができる分
原産国では、安い賃金で働き貧困に苦しむ方々がいます。
そのため、子どもたちも労働力となり、学校に通えない子どももいます。
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また、障がい者が働く施設では、
製作している日用品などが浸透せず、
安い工賃で働いている方々がいます。
したがって、手に取った商品は誰がどのように作ったのかを考え、
適正な価格で取引されているものを購入することで、
より多くの人が持続可能な生活を送れるようになります。
地域に優しい消費
- 地域で作られたものを購入する。(地産地消)
- 被災地で作られたものを購入する。
- 伝統工芸品を購入する。
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なぜ、地域に優しい消費が必要?
近年、インターネットで遠く離れた場所から配達されるものを、
気軽に好きなだけ購入する生活が浸透してきました。
また、以前からもお店で遠くから配達されたものを購入することも、
当たり前の生活としてなくてはならないものになっています。
しかし、一方で日本は、豊かな自然に囲まれ四季や地形に特徴があり、
全国各地で地域ごとの特産物や伝統工芸が作られています。
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したがって、その特産物や伝統工芸品など、
地域の方々が販売されているものを購入することにより、
地域の活性化に繋がります。
また、被災地で作られているものを購入することにより、
復興支援に繋がります。
環境に優しい消費
- プラスチックが使われていない製品や簡易包装のものを購入する。
- お買い物のときにマイバックを使用する。
- 森林保護、海洋保護の認証マークが付いている製品を購入する。
- マイボトルを利用する。
- 食品ロスを減らす。
- ゴミの分別を徹底する。など
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なぜ、環境に優しい消費が必要?
これまでのように何も考えない消費を続ける、
すなわち「大量生産・大量消費・大量廃棄」の暮らしを続けると、
地球環境の問題が深刻化していきます。
例えば、地球温暖化や海洋汚染、森林破壊などが発生し、生態系が破壊されます。
また、環境が不安定になると、エネルギー資源が減少し、
異常気象の発生で農作物への被害が起こるということが考えられます。
そうなると、私たちの生活にも影響してきます。
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環境について考えて購入することで、
地球も私たちの生活も守ることに繋がります。
※最近では、長く大切に使う考え方が広まっているため、
「消費」という言葉を置き換えて、
「購買」という言葉が積極的に使われる場合もあります。
※また、モノを購入する人を「消費者」ではなく、
「生活者」と表現する場合もあります。
「エシカル」と「SDGs」「サステナブル」との違いは?
これまで「エシカル」について、ご説明してきました。
続いて「SDGs」と「サステナブル」との違いについて簡単に説明していきます。
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「SDGs」とは、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の略で、
2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すという国際目標です。
17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
その中の「ゴール12」として「つくる責任、つかう責任」が設定されています。
ゴール12は、つくる・つかうの責任を持って、
持続的可能な消費生産形態を確保するとしています。
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したがって、「ゴール12」が、
「エシカル消費」と密接に関係していると言えます。
続いて、「サステナブル」についてご説明していきます。
「サステナブル」とは、英語で「sustainable」で
直訳すると「持続可能な」という意味があります。
サスティナブル / サステイナブル / サステナビリティも
英語の発音をカタカナにしたときの書き方の違いや品詞の違いであるため、
同じ意味で使われることが多いです。
つまり、「サステナブルな暮らし」というと、
「持続可能な暮らし」と訳すことができます。
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「エシカル」と似た意味に聞こえますが、
「エシカル」が、人や社会、地域、環境に加え、
動物に関することなど、全てにおいてを包括しているのに対し、
「サステナブル」は、環境や社会への負担を減らして環境や社会を守りながら、
生活や経済活動を続けていくという意味合いが強いとされています。
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したがって、”SDGsを達成するために、エシカルな暮らしを
自分のできることからサステナブルにやりましょう”という言い方ができます。
以上より、「エシカル」も「SDGs」も「サステナブル」も少しずつ意味は違えど、
密接に関係している言葉ということが分かります。
今日から取り組める「エシカル」なこと
今日から何ができるか考えてみましょう。
- マイバック、マイボトルを持っていく。
- 賞味期限が近い、見切り品を購入する。
- 食べられる量だけ購入する。
- 地元の農家さんの野菜を購入する。
- 商品を購入するときに、だれが作っているのか想像してみる。
- 自分の気になるエシカルポイントについて調べてみる。 など…
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小さなことですが、少しでも多くの人が取り組むことで大きな力になります。
大切なことは、自分の生活の中でできることは何かを考え、
自分が一番気になるところから興味を持ってみるということです。
完璧な「エシカル」というのは世の中に存在しません。
完璧にできない葛藤や矛盾を感じ、悩みながら、
皆さんで一緒にエシカルな暮らしを取り入れてみましょう!
最後に
「えしかるの森」では、
エシカルな生活をされている方々のお困りごとを解決したいと考えています。
これからもエシカルな情報を少しずつ発信していこうと思いますので、
引き続きご覧いただけると嬉しいです。
コメントなどもお待ちしております!
「えしかるの森」が考えるエシカルについては「ABOUT」をご参照ください。
参考文献
エシカル×あいちHP
エシカル消費とは|エシカル消費特設サイト[消費者庁] (caa.go.jp)
SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp)
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